前回の記事の続きです。
引き続き、成年後見制度の勉強をしていきましょう。
〇 成年後見制度には「後見」「保佐」「補助」 の3種類があります。
「後見 → 保佐 → 補助」の順で、支援の範囲が 軽くなる イメージです。
家庭裁判所が、医師の診断書などを元に判定します。
後見 → 財産管理、契約、本人の契約取り消しを、後見人が単独で行える。
補佐 → 財産管理、契約は本人と共同して行う。契約の取り消しも同意が必要。
補助 → 財産管理は本人が中心で行う。家庭裁判所が決めた範囲内で可能。
〇 後見人は何でも出来るのか?
出来ない行為があります。
・身分行為に関すること → 結婚、離婚、養子縁組など
・本人が明確に拒否している契約
・後見人の利益になること → 後見人との金銭の貸し借り、資産を後見人の口座に移すなど
・特定の重要行為 → 不動産の売却、遺産関連など(家庭裁判所の許可が必要)
・住居の強制変更、施設への強制入所
・死後の事務処理(葬儀、相続処理など) → 死んだ時点で後見人は解約されるため
医療ソーシャルワーカー目線で
成年後見人が病院で出来ること、出来ないことを見ていきましょう。
〇 出来ること
入院契約、費用の説明を受ける、入院誓約書の記載。
入院費、外来医療費、薬代の支払い。
各種保険証の申請。
本人の支援者として、病院の説明に立ち会うこと。
〇 出来ないこと
手術、輸血、延命治療などの同意。
治療の中止、延命しないなどの判断をする。
本人が拒否している治療、服薬を強制すること。
死亡後の医療費清算や葬儀手続き。
成年後見人の権限は「財産管理・法律行為の代理」のみ。
医療行為に関しては関与できません。
手術の同意書を成年後見人に書いてもらおうとする病院がありますが、原則サインは出来ません。
サイン出来るのは本人か親族のみ。
成年後見人が冷たいとか非協力的なわけではなく、単純に権限が無いのです。
ここ重要!!!
今回は成年後見人の種類と、その権限について纏めました。
この記事を見た医療ソーシャルワーカーのみなさん。
成年後見人に依頼しても良い内容と、出来ない内容を把握してください。
後見人さんへの無理な要求は、病院の信頼度を下げる行為です。
正しい知識で対応していきましょう。